こどもの滑舌(発音)が気になる…それならオンラインで相談!

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お子さんが4歳、5歳になるのに、ほかの子と比べて滑舌(発音)が良くない…

そんなことはありませんか?

子どもの滑舌(発音)は、初めはたどたどしく、赤ちゃん言葉から始まるのですが、成長につれてだんだんとうまく発音できるようになってきます。けれど、いつまでも上手にならないと親御さんは不安にもなりますよね。

滑舌の問題は、「か、き、く、け、こ」が言えない、「さ、し、す、せ、そ」が言えない「き、し、じ」などがうまく言えない、など様々です。

このような状態を、医学的に「構音障害」と呼びます。

こちらでは構音障害の症状と原因、対処方法について説明したいと思います。

構音障害の症状

構音障害の症状はいくつか誤りの種類があり、重症度やことばの明瞭さはお子さんによって個人差があります。気になる方は、まずは下記の症状をチェックしてみましょう。

省略

ことばの[子音+母音]のうち、子音部分が抜け落ちて聞こえる誤り。

例:はっぱ [happa] → あっぱ [appa]など

置換

ことばの子音部分が他の音に置き換わって聞こえる誤り。

例:さかな [osakana] → たかな [takana]  など

歪み

省略や置換のいずれにも分類されない誤りで、日本語音として聞かれるものの、音として歪んでいる。

未熟構音

子どもが構音を獲得していく過程でみられる誤り。いわゆる赤ちゃん言葉であり、知的能力に問題がなければ発達に伴って自然に改善される。

異常構音

発達途上に見られない誤りであり、自然改善が少なく、誤りが固定化しやすい。

声門破裂音(子音を声門で産生する)、口蓋化構音(サ行→ヒャ行、タ行→カ行に近い歪みなど)、促音化構音(い、き、し、ちなどイ列音が歪む)が含まれる。

このように、構音障害には様々な症状があり、自然治癒が期待できるものとできにくいものがあります。実際、お子さんの滑舌(発音)が悪いと感じても、自然と良くなるかどうかわからず悩まれることも多くあると思います。個人ではなかなか症状の判断がしにくいと思いますので、是非専門の言語聴覚士ご相談ください。一度ことばの状態をチェックさせていただき、今後の見通しがつくと、「スッキリした!」と毎日明るく過ごせるようになった親御さんも多いです。一人で悩まず、是非専門家を頼ってみてください。

構音障害の原因

舌小帯短縮症(ぜつしょうたいたんしゅくしょう)


舌は、滑舌において重要な器官です。この舌の裏に、舌小帯というヒモのようなものがついています。これが生まれつき通常よりも短くなっている状態を、医学的には「舌小帯短縮症」と呼びます。舌を前に「べー」と出した時、舌の先端がハート形に割れて見えることが特徴です。程度は個人差があり、明らかに滑舌に支障をきたすケースから、通常の滑舌が可能であるケースまで幅があります。気になる方は、一度耳鼻咽喉科や歯科を受診することをお勧めします。当相談室でも、舌小帯短縮症の有無をチェックしてから訓練を開始しています。


口内形状によるもの

稀なケースですが、口腔内の形態異常がある場合があります。先天性のもので、上顎(硬口蓋、軟口蓋)の形態異常や咬合(かみ合わせ)の問題が滑舌に関与している場合があります。こちらも程度に個人差があり、明らかに滑舌に支障をきたしている場合は外科的処置(手術)や補綴物の作成をする必要があります。その際は、適切な医療機関につなげていくこともできますので、一度ご相談下さい。


変なクセがついている

口腔内の形態(かたち)や運動(動き)には問題がないにも関わらず、滑舌が上手にできないケースがあります。医学的には「機能性構音障害」という状態ですが、比較的よくあるケースです。このようなケースは、言語聴覚士による訓練で滑舌の方法を習得していくことができます。お口の使い方を一緒に鏡などで見ながら、また正しい音をよく聞きながら訓練(トレーニング)をしていきます。気になる方は、言語聴覚士のいる病院やクリニックを探していただき、訓練を受けることをおすすめします。定期的に訓練を受ければ、半年~1年前後で正常の滑舌に完全に治すことができます(訓練期間は個人の状態や訓練頻度によります)。また、お子さんの場合、滑舌の問題を放っておくと、ひらがな・カタカナなどの文字の読み書きに影響してしまうので、学校の勉強にも問題が広がってしまいます。 滑舌の問題に気づいたら、なるべく早めに相談だけでもされることを強くお勧めします。早くコミュニケーションも円滑化できると、就学や学校生活も安心ですね。


聴覚に問題がある

滑舌の上手でないお子さんの中には、聴力が低下しているケースもあります。ことばは、例えば「か」→[ka]のように、子音[k]の部分と母音[a]に分けることができます。特に子音の音は、小さく高い周波数の音ですので、しっかりと聞き分けるための聴力が必要です。ところが、高い音を聞き分けるための聴力が十分でなければ、自分の発話を自身でフィードバックすることができないので、滑舌が安定せずうまく伝えられません。心配な方は、一度耳鼻咽喉科で聴力検査を受け、特に高い音の周波数をチェックしてもらうと良いでしょう。


舌や顔の筋肉が発達していない


 滑舌は舌や口唇など、口腔・顔面の筋力と筋緊張、バランスが関係していると言われています。特にお子さんの場合、これらの器官の運動が未熟であるために、滑舌に影響を与えることもあります。当相談室では、明瞭な滑舌を習得するために口腔・顔面の体操なども取り入れて練習をしています。

子どもの滑舌はどのように発達するのか

そもそも子どもの滑舌はどのように発達するのでしょうか?

ちょっと見てみましょう。

子どもの滑舌は、発声発語器官(お口の周り)の運動や、ことば全体の発達などが関係します。

発声発語器官(お口周り)の運動

ことばを話すとき、人は口を使いますが、その器官はいくつかあります。

・顎:しっかり開けたり閉じたりできる

・口唇:前に突き出したり横にひいたり丸めたりできる。

・舌:前に出す、左右に動かす、奥の部分を上げる、舌の先端を持ち上げるなど

・口蓋:上あごのことで、形がしっかりしている、奥の部分が声を出すとしっかり動く

など、様々な動きが必要です。大人であれば、これらを自分の思った通りに動かすことができることが多いのですが、子どもの場合はそうはいきません。少しずつ、自分の思った通りに細かい動きができるようになるには、ある程度の時間と練習が必要です。

ことば全体の発達(言語発達)

 私たちのところに相談にいらっしゃるお子様で、「滑舌が悪い」のだと思っていたら、実はことば全体が遅れていた、というケースがよくあります。

 滑舌は、あくまでも「ことば」の一側面であって、そもそもことばの発達(理解・表出)が遅れている場合には、こちらを優先して扱わなくてはなりません。ことばの滑舌は、日本語の語彙、文法、音韻体系などの上にあって、ことばの発達の上に成り立っているといっても良いでしょう。

当相談室では、言語発達の遅れの有無を先に検査させていただき、発音の状態との関連を見極めてからトレーニングに入ります。

効果的なトレーニング法

当相談室では「よく見せ、よく聞かせる」ということを念頭に訓練を行っています(構音位置づけ法、聴覚刺激法)。トレーニングで最も大事なことは、大人が明確に見本を示すことです。

・ゆっくりと、はっきり見本を示してあげる

音を発音するときには口唇、舌などが動いているのですが、舌がどのように動いてどこと接触するのかをしっかり目で見てもらうことが重要です。発音する瞬間の大人のお口の動きをお子さんにはっきりと見てもらい、真似をしてもらいましょう。

・大げさに聞かせてあげる

音をゆっくりと大きめの音で示してあげましょう。さ行などは子音の[s]の部分を強調するように聞かせてあげ、真似をしてもらいましょう。うまくできたら、「それで良いよ」など褒めてあげると効果的です。

※何回かしてもうまくできない場合はそれ以上繰り返さないようにしましょう。 無理に修正を促しても出来ない場合があります。

滑舌の苦手なお子さんへの接し方

お子さんへの接し方は親御様もご不安がおありかと思います。お子さんにどのように伝えたら良いか、言い直しはさせて良いのか…よくある質問へのアドバイスを載せましたのでご参考にされてください。


間違った発音をしたら、正しい発音を『さりげなく』教えてあげる

滑舌(発音)はお子さん側に準備が整ったら自然と正しく出てくるものです。間違った発音を指摘するのではなく、コミュニケーションの中でさりげなく教えてあげましょう。

例:「あ、おちゃかな(おさかな)だ!」

→ 「そうだね、おさかなだね!」 など

「ちがうでしょ」などと間違いを無理に修正させない

 お子さんが誤って発音した時、何回か正しい音を聞かせても修正できない場合は、発音の能力としてまだ未熟であるということが言えます。この場合、頑張ってもできないことを「できるでしょ」と言って何度もさせてしまうことになるため、お子さんは傷つき、話すことの自信を失ってしまうかもしれません。無理に何度も繰り返し言うのではなく、専門の言語聴覚士に相談してください。一つ一つ丁寧に練習し、発音を身に着けていくことができます。


滑舌の問題にフォーカスしすぎない

 親御さんがお子さんの滑舌の問題に注目しすぎると、毎日のコミュニケーションの中でお子さんに何度も言い直しをさせたり、親御さんがトレーナーのような役割になってしまったりすることがあります。しかし、お子さんにとっては、親御さんはかけがえのない大好きな存在で、楽しい会話をしたい相手でもあるのです。大好きな人との会話で言い直しばかりさせられてしまったら、楽しいはずの会話が楽しめません。当相談室では、あくまでも親御さんは楽しく会話をしてもらえる・甘えられる相手でいていただき、訓練は言語聴覚士が担います。明確な役割分担をすることで、親子関係を崩さずに訓練をしていけるものだと考えております。また、訓練もやり方を誤ると、なかなか治らないばかりか苦手意識が強くなってしまい、かえってお子さんのコミュニケーションに悪影響を及ぼします。しっかりと専門家である言語聴覚士と訓練することをお勧めします。

まとめ

一口に「滑舌の問題」と言っても、症状や原因は様々です。人と話すことは毎日のことなので、そのお悩みが深いことも少なくありません。滑舌のせいでコミュニケーションに積極的になれない、人に聞き返されるのが嫌、人前で話すことに自信を持てない…など心理的にもネガティブになりがちです。小さなお子さんであっても、自分からお友達に話しかけられなかったり、言葉数が減ってしまったりと、悩んでいるケースは多いものです(実際に、滑舌が治ってみると急に明るくなりおしゃべりになったという子も多くいます)。幼稚園や保育園で友達にからかわれた、など交友関係で悩んでしまうこともあります。「ことば」とは、目に見えないだけに問題に気づきにくいのですが、気づいたときには早くに対処していくことが望ましいといえます。

当相談室では、発音を早く治していくために、多面的に検査をさせていただき、最も良いプログラムを立案します。正しい方法でアプローチすることが、早く治すための近道です。 ぜひお気軽に一度ご相談ください。

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